nascom2007-07-06


TIME(1995年11月20日号「創価学会の力」より)
エドワード W デズモンド(翻訳 中田聡)

9月1日東京西郊外の東村山市で市会議員の朝木明代50歳は、誰に伝えることもなく、また目撃情報もなく彼女の事務所を歩いて出て行った。(中田註 東村山)警察署によると、数時間後近くのオフィスビル5階の1.2メートルの高さの壁を登り、死へのジャンプを敢行した。警察は朝木が自らの命を絶ったと結論づけた−彼女の遺族が抗議するまで。「彼女は自殺するようなタイプではありません。」彼女の親しい友人であり、同僚である矢野穂積は言う。「彼女はいつも元気でした。たとえ強大な組織に立ち向かった時でも。」

その組織とは創価学会、日本で一番勢力のある仏教の団体である。創価学会は少なくとも812万人の信者、少なくとも1兆ドルの資産、国中の地方自治体や地方議会で政治権力を行使できる公明党(清潔な政治の党)を有する。朝木の目には創価学会(価値創造の会)はあまりにも力の強い団体と映った。彼女は脱会のためにいやがらせを受けていた創価学会の元信者を助けていたし、彼女自身の調査に基づき、創価学会系の企業へ東村山市が発注する委託事業の契約に便宜を図った公明党の政治家を厳しく糾した。最近数ヶ月彼女は電話で死の脅しを受けていた。

当局の人間は誰一人として、朝木の死に創価学会が役割を演じたと示唆していないし、不可解な出来事とのつながりを否定している。学会は朝木の夫と娘が彼女の死は創価学会に責任ありと断じたと報じた国内の週刊誌『週刊現代』を名誉毀損刑事告訴した。警視庁はこの事件を「注意深く」捜査するよう、担当者達に指示をした。そして自民党の議員は、宗教団体により歓迎された自由を見直すために2週間前に始まった参議院特別委員会の公聴会でこの問題を取り上げた。他の政党の代議士は今月下旬に始まる衆議院公聴会で取り上げる準備をしている。問題は単に説明できない不可解な死だけでなく、複雑に時として現代日本における宗教と政治の不吉な結びつきについての事実を表面化させている。


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